アブシンベルの夜明け。今日も今日とて弾丸ツアーの始まりだ。
ナイル川に朝陽が昇る。対岸はスーダン。スーダンなんて国が出てくると、アフリカに居るんだなあって実感が沸いてくる。
アブ・シンベル神殿
約3,300年前の古代エジプト新王国時代第19王朝ラメセス2世によって建設。こんな巨大(高さ20m)な自身の像を4体も作らせるとは、何と自己顕示欲の強いことか。
この神殿はアスワンハイダム建設によって水没してしまうため、ユネスコの募金活動により現在の地へ移転した。この石像をブロックに切断して高台に移動して組み立てている。よく見ると切断による筋状の痕が残っているが、これだけの物を動かした人々のエネルギーに敬意を表さずにはいられない。
アブ・シンベル小神殿
ラメセス2世が王妃ネフェルトアリの為に建造した神殿。
門番のクールな写真が撮れた。(カメラを向けてチップを要求されてはいけないので、実は隣でカミさんがポーズを取ってカモフラージュしている隙にパチリ!)
何処に行っても「コンニチワ」「モウカリマッカ?」「ヤマモトヤマ」などと訳の分からない日本語を使って近寄ってくる物売りたち。最初はウザイと思うが、慣れてくると色んなタイプが居て相手するのも楽しい。(からかうのもちょっとだけにしないと厄介なことになるが)
アブシンベルを後にしてアスワンへバス移動。道中は映画「アラビアンのロレンス」に出てくるような砂漠地帯だった。
アスワン到着後はナイル川のほとりにあるレストランで昼食。
う~ん…。
ここはアルコールOKで一息。イスラームは豚肉を食べないのでチキン料理が多い。ケンタッキーフライドチキンも何軒か見掛けた。
ランチの後は空路カイロへ。それにしてもこのツアーの短期間での移動距離は凄い。
カイロの街は至る所で渋滞。ブーブー、ビービーとクラクションが騒がしい。その渋滞の中を歩行者が車の間を縫うように横断するが、車は歩行者をケアしていない動きなので見ているだけでスリル満点。ひるんだ方が負けみたいなサヴァイバルゲームの様相だ。
バスの車窓からパン屋を発見。こんなストリートを歩いて街と人々の風景を撮影したかったが、今回のツアーにはそんな悠長な時間は無かった。
ハーンハリーリ・バザール
14世紀末から続く古い市場だが、現在は観光客目当ての土産物屋街。
「ヤマモトヤマ~」「ワンダラ~」「ミルダケダイジョウブ」と次から次へと声を掛けられる。 此処は客より物売りの方が多いのではないかと思うぐらいだ。
此処にあるのも大半はピラミッドやスフィンクスの置物(多分中国製)。少し歩くと目が飽きる。街はモロッコの方がエキゾチックで怪しげで絵になる。
カミさんが香水入れの瓶を買おうと交渉中。
ここで注意したいのはカミさんの手元。奴らは先ず客に品物を持たせる。客を逃がさない為だ。そして通常の4倍ぐらいの値段をふっかける。こちらが値切るとご覧のような横柄な態度で「アリババ~!」と怒鳴る。彼の言うアリババは「泥棒」を意味する。客に向かって泥棒呼ばわりだ。値決めが終わって言ってやった。「お前こそがアリババ~!」
エジプト最後の夜をカイロで迎える。最終日の明日はピラミッドへ。
「ふわぁ~あぁぁぁ…」そろそろアクビも増えてきた。Such Is Life.