Such Is Life

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ポルトガル・スペイン巡礼の懺悔 マドリッドの告白

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神父様、長い間お付き合い頂きましたが今日で私の懺悔も最後です。今日も嘘偽りなく私の仕出かした事を包み隠さずお話しします。

 

私は早朝からマドリッドの中心街にやって来ました。

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ここマドリッドでも早朝から歩いているのは老人ばかりのようです。そろそろ私もその仲間入りでしょうか。この私の散歩という行為が、徘徊という言葉に変わるのも近いことでしょう。

 

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しかし、早朝の街を歩いていると面白い場面に出逢う事もあります。この床屋のおっさん、なんか雰囲気が違うなと思ったら

 

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ドラマか何かの撮影中でした。立ち止まって見ていたら、「そこ、どいてえ~!」と追い払われましたが。

 

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「スタート!」

お姉さんが歩いていると床屋のおっさんにバケツの水を掛けられてしまいました。

 

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「カット!」

すると左の白シャツの男性(監督かな?)がシーンの終了後に怒り出しました。何を言っているのか分かりませんでしたが、怒鳴りまくっていました。まあ素人の僕が見ても大〇役者ばかりでしたから…(失礼)。

 

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その後も何となく行き当たりばったりに街を彷徨って(まだ徘徊ではありませんよ)

 

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王宮に漂着。

中には入りませんでした。30年前に新婚旅行で訪れた時に入場しましたので(懐かしや)。真ん中にある街灯の前でカミさんの写真を撮ったことを覚えています。あの頃のカミさんは…だったなあ。(…の部分に言葉を入れるのは危険です)

 

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(顔隠しではなく頭髪隠しのためのボカシです)

その後もくだらない写真を撮りながら、とある時間になるまで時間潰しをしていました。本来であればプラド美術館などに行くべきでしょうが、以前訪問済みなのと異常な混雑と聞いて断念。ましてや私には避けては通れない仕事があったのです。

 

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ドン・キホーテの像

するとドン・キホーテが「突撃~!」と進軍の号令を発しました!

 

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ムセオ・デル・ハモン

午前9時です。マドリッドの有名な肉屋さんの開店時間です。

 

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店内では立ち食いで、生ハムやサンドイッチなどを頂けます。

 

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ハモン・イベリコを注文。ここでは何と言っても生ハムです。朝9時からのビールは気が引けましたが(周りは朝食でコーヒーを飲んでる地元客ばかり)、イベリコハムの旨さを最大限に引き出すためにはやむを得ない処置でした。分かって下さい。

 

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濃厚です。塩気は意外と控え目です。誇張抜きに旨いです。ただホットチョコレートを飲みながら食べてるカミさんが許せませんでした。イベリコ豚に失礼ではないでしょうか?

 

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チューロス マドリッドの揚げ菓子です。朝食などで食べるようです。隣に居たスペイン人家族の息子さんが、ホットチョコレートにダバダバ浸けながらむしゃぶりついていたので写真を撮らせて頂きました。美味しそうでしたが今回はこれを食べる余裕がありませんでした。

 

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そして待っていた次の時間。牛さんが「モ~10時」と鳴きました。

 

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サン・ミゲル市場

10時開店はこちらのグルメ市場です。

 

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ガイドブックでは夕方からとんでもない混雑になると書かれていたので、私は朝の開店時間に狙いを定めていました。行き当たりばったりなようで、こうゆうところ(飲み食い)だけには抜け目がない私です(他に自慢することがありませんから)。カミさんにも「早い昼食にするから朝食は食べるな」と脅迫説明しておきました。

 

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大鍋のパエリアもあって、まあーこちらも幸せが詰まった市場です。心拍数が上がります。動悸・息切れに注意しなければなりません。

 

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とりあえずワインの専門店で飲み物を調達してから(この頃には既に座席は満席に)

 

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カミさんはシードルを。幾つかのピンチョスをつまみました。右奥の白魚みたいのはアンギュラスという鰻の稚魚。淡白な味です。鰻が高騰の折、大きくなる前に食べてはモッタイナイと思うのですが種類が違うのでしょうか。鴨肉もイベリコハムに負けず劣らず独特のコクを出しています。

 

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巡礼中には生牡蠣はお腹のことを考えて(あたると大変)避けていましたが

 

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え~い!今日で最後だから食べちゃいました。この磯の香りは万国共通です。

 

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こちらはウニとホタテのグラタン風。私はグラタン・ラバーです。どれもそれぞれ美味しいのですが、こちらの市場は他のスペイン食堂に比べて少々値段が高いようです。観光客向けですからね。それでも最後の巡礼の勤めを無事果たすことが出来ました。

 

その後は土産店などを見て回り、マドリッドにもお別れの時間です。地下鉄に乗ってホテルへ戻ります。

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駅に着いたら集合時間までに少しだけ余裕がありました。時間の無駄使いはいけませんから駅構内にあったカフェでスペインビールを頂きました。大小2種類のグラスがありましたが、これで終わりかと思うと無意識の内に(条件反射?)大きい方を指差していました。

 

バスにて空港へ移動です。とうとう帰国の時となりました。

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チェックインをしてから搭乗までの間、(他にする事がないので)スペインでの最後の食事をしました。正真正銘これで最後です。この店はステーキ屋さんだったらしく、ハンバーグは本格的というか肉々しい歯応えでした。巡礼中の肉料理にハズレが無かったことを誇りに思います(何の自慢なんだか?)。しかし、セルフサービスで迂闊に取ってしまったビールが、ノンアルコールだった悔しさは忘れることが出来ません(金返してくれー)。

 

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今回の食の聖地巡礼(時々観光)を振り返ると、口ほどには(写真で見るほどには)飲み食い出来なかった気がします。実は巡礼の旅に出る前に、私はある修行をしていました。日頃は朝と晩の2食生活を送っていましたが、聖地でより多くの収穫(飲食)が出来るようにと、出発の3週間ほど前から昼ご飯を無理矢理食べて胃袋を広げていました。涙ぐましい修行ではありましたが(汗)、それほどの効果はありませんでした。もしも神様が次の聖地巡礼へのチャンスをお与え下さるのなら、私は1日4食生活の難行を受け入れる覚悟です。

 

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この辺で神父様とはお別れしなければなりません。リスボンから始まった私の犯してきた愚行を黙って聞いて下さり感謝しております。巡礼の途中では「なりすまし巡礼者」との批判も浴びましたが、ポルトガル・スペインは私にとって正に食の聖地でした。素晴らしき巡礼でした。しかし、私にはまだまだ行かねばならない処がありそうです。どうか今回の私の愚行をお許し頂き、次の巡礼の機会をお与え下さい。神のご加護を…。Such Is Life.

 

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*我ながら呆れる旅日記にお付き合い頂きました少数精鋭(?)の皆様(皆様が神父様でした)お疲れ様でした。今後も愚行を続けながら、細々とブログしたいと思います。宜しくお願いします。ありがとうございました。