Such Is Life

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バレた!

航空会社は、搭乗距離に応じて顧客に各段階のサービスを実施している。簡単に言えば飛行機に乗れば乗るほどサービスが良くなるということ(当たり前の話だが)。出張などで頻繁に利用する社用族は比較的簡単に高いステイタスを得られるだろうが、たまの旅行などでの搭乗では一般人にはなかなか達成できない。でも世の中にはそのステイタスを得るために、半ばムリムリ飛行機に乗る方々がおられるようだ。彼等はその行為を修行と呼び、それをしている人を修行僧と呼ぶらしい。

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告白しよう。実は僕もその修行僧の一人である(今年入信した)。

 

詳しい話はさておき、やたらと飛行機に乗っては費用も嵩むし、時間的にも体力的にもきつくなる。いかに効率良く目標とするステイタスに達するのかも修行僧にとっては重要な試練である。ゆえに通常ではあり得ない経路を飛ぶことも珍しくはない。ただこの愚行をCAさんなどに面と向かって知られてしまうのは、ちと恥ずかしい…。

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この日何度目かの修行に出た僕は、宮古島から沖縄那覇空港へ移動した。そして到着1時間後には、次の目的地北海道千歳空港に向かう機上の人となった。

 

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数時間で南国の碧い海から一転して、未だ春の訪れていない札幌に。思えば日本も広いものだと暇つぶしの感慨に耽る。

 

その着陸前、それはそれは綺麗なCAさんから声を掛けられた。

「〇〇様、次の便もご一緒させて頂きますので宜しくお願いします」

「…」

次の便?…それは1時間後の名古屋行きなのだ。

先程那覇から名古屋をスルーして千歳に来て、短時間でまた引き返す。こんな乗り継ぎをするのは修行僧しかいない。とうとう正体がバレてしまった瞬間だ(汗)。(実際には声を掛けられなくても、CAさんには乗り継ぎ情報が伝えられているのだが)

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(この人は本文に登場するCAさんではありません)

 

飛行機を降りれば、地上職員さんが「名古屋へお乗り継ぎの方いらっしゃいますか?」と声を掛けている。うっ…。

「はい…」

「〇〇様ですね?出発まで1時間を切っていますので、こちらへどうぞ」

ということで、保安検査区域を出ることも許されず、次の搭乗口へ連行される。

 

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そして、ドキドキしながら名古屋便に乗り込む(さっきと同じ機体と乗務員)。機内では先程のCAさんが笑顔で迎えてくれる。

「なにしてるかバレちゃったね(恥)」

「そういう方(修行僧)は結構いらっしゃいますよ(笑)」

ということで、CAさんと色々話をすることになった。

話の流れで「最後は浜松に帰る」と伝えると

「え~っ、私も浜松出身です」とCAさん。おまけに同じ中学校の卒業という偶然。

調子に乗って「次のフライトもお付き合いしちゃおうかなあ~。どこ行くの?」と聞くと、「仙台です」…流石にこれは家に帰れなくなるので断念した(泣)。

 

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そんなこんなで修行数回目で修行僧であることが面と向かってバレてしまったが、それは素敵なCAさんと長々お話が出来て楽しい修行となったのです。

しかも、今回で目標のポイントの90%を達成。これで無茶な経路を辿る修行は必要なくなりました。今後は有意義なフライトで目標達成(これを修行僧は解脱と呼ぶらしい)する予定です。

 

ただCAさんとの接点のチャンスが薄れるのは残念だけど…。Such Is Life.