「わけあって絶滅しました。」 丸山貴史著
「今一番売れている面白い本」とのふれ込みで、知人から貸して頂いた本。「発売から数日で13万部を突破したベストセラー」らしいです。「絶滅したいきもの図鑑」と銘打って、小学生向けの絵本のようなイラストとユーモラスな文章で、絶滅した生き物たちの理由と心情を語っている。案外大人受けしているのかも知れない魔訶不思議な雰囲気です。
「パンダに負けて 絶滅」「アゴが重すぎて 絶滅」などなど。
生物の絶滅といえば、環境の変化、弱肉強食、人間の進出などが考えられるが、この本の面白さは絶滅した理由を自らの落ち度と捉え、「こうすれば良かった」と反省でまとめているところ。それが実にシュールでユーモラス。
最後の章では「絶滅しそうでしてない」種の生き物を紹介している。その理由は「山にのぼって 助かった(ライチョウ)」「やる気がなくて 助かった(オウムガイ)」なんて具合にほのぼのしている。
自分では手に取りそうにもない奇妙な本を紹介して下さり、ありがとうございました。苦笑の連続でした。ここはひとつ、このような本を買った “生き物” とは、どんな部類に属するのか考えてみました。
「絶滅なんて縁が無い」種でしょうか。
そのわけは、
「普通の人間とは違う世界に住んでいるから狙われない」
こうしていてよかったは、
「ピントがズレていてよかった!」
ってとこでしょうか? Such Is Life.