Such Is Life

soul-searching-diary

American Bar The Savoy London

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THE SAVOY (The Strand   London)

1889年創業のロンドン屈指の高級ホテル。華麗なる社交場として著名人たちを魅了し「ロンドンで最も有名なホテル」となる。

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サヴォイを知ったのは何時だったのだろうか?英国贔屓だった僕には、パリのリッツよりも格式の高いホテルだと刷り込まれていました。

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僕は、トラディショナル、オーセンティック、クラッシックなどのキーワードに弱いのです(頭が付いていかないという意味ではありません。念のために)。特に歴史を築き上げてきた老舗ホテルには、憧憬と尊敬の念を抱くこともあります。でも、そんなホテルに出入りする機会は滅多に無い身の上なので、今回サヴォイを訪れることには躊躇していました。

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そんな僕に「ロンドン行ったら、絶対にここへ行かなきゃいかん!」と背中を押してくれた(強要した)方がいたのです。それは、この階段を上がったところにあるバー。

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American Bar

レジェンドなバーをリスペクト訪問です。このバーは、The World’s 50 Best Bars 2017のアワードで1位に輝いています(2018年は2位)。

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The Savoy COCKTAIL BOOK

アメリカの禁酒法時代、ロンドンに渡ったハリー・クラッドルは豊富な知識と独創的なアイデアで、サヴォイのチーフ・バーテンダーとなる。1930年クラッドルが出版したカクテルレシピ本は、バーテンダーのバイブルとも呼ばれている伝説のカクテルブック。

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30分程待たされて席に案内されました。直ぐに僕は思いました。な~んか違うな…と。思い描いていたイメージと違って、明るくキラキラ輝いています。しかもTシャツの人もいる(短パンもいた)。僕はこのバーへ来るために、ジャケットとシャツを新調してきたというのに…。

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折しもピアノ演奏のショータイムでした。この方結構シャウトします。この後、酔っ払った女性のお客が隣に座り込んでデュエットを始めました…。

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気を取り直してカウンターの様子を覗いて来ました。本来はカウンターに座ってバーテンダーの所作を拝見したいところでしたが、意外とカウンターが短い。

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素敵な女性バーテンダーが、凛々しくシェイクしていました。

f:id:bucketlist:20190715154516j:plainあれ~っ ??? な~んか…軽くないですか~ ??? f:id:bucketlist:20190715154535j:plain

お通し

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ここではカクテルメニューを SONG BOOK と表しています。

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カクテルとソングがリンクされています。このカクテルは、ジョージ・ハリスンの ♪ Here comes the sun ♬ からインスピレーションを取っているようで、SUN SUN SUN というネーミング。

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SUN SUN SUN

ジンベースのカクテルは、オレンジと柚子が爽やかさを演出し、メレンゲがまろやかさを奏でています。

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SHE KNOWS

こちらはビル・ウィザーズの ♪ Ain't no sunshin ♬ からインスパイアされたカクテル。モンキー・ショルダーというウイスキーベースで。浮かんでいる花の芽みたいなやつを途中で噛むと味が変わるというので、噛んでみたら唇が痺れました…。

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こちらは…ネーム失念。オーダーした方は、ため息混じりに「色がな~」

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メニューからは、どんなスタイルのカクテルが出て来るのか分からなかったのが残念でしたが、サヴォイの伝説のテイストを愉しむことが出来ました。

 

「サヴォイは数年前に大改装をしてから雰囲気が変わったみたいだ」とは聞いていました。調べてみると2005年にサウジアラビアの王子が率いるフィアモント・グループに買収され、大改修をして2010年にリニューアル・オープンしたようです。

買収する力が無い僕が言うのはおこがましいのですが、長年僕の抱いてきたサヴォイのイメージとは少し違いました(少なくともバーは)。あくまで嗜好の違いによるものですが。

 

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帰り際、後ろから “ Good Evening " と声がしたので、「俺っ?」と思って振り返ると、ドアマンからのご挨拶でした。壊れかけていた僕のサヴォイへの想いを繋ぎ止めてくれたのは、彼のクールな笑顔でした。

 

背中を押してくれた方へ。サヴォイは僕の(勝手な)イメージとは少々違いましたが、今でもサヴォイに対するリスペクトは変わりません。でも、次にリッツをリスペクトして来いと言われても行きませんからね…。Such Is Life.