甥っ子の結婚式に招かれた。ここで自分の人生について振り返ることになるとは夢にも思わなかったのだが…。
叔父の僕が言うのもなんだが、甥っ子は優秀なエンジニアである。
その上、誠実で柔和な性格の彼は、他人の言動に不満や苛立ちを感じることがないらしい。周囲の人間から愛される人柄だ。
そんな彼の人柄からであろう、招待客の会社の上司や友人たちは見るからに温厚そうな人たちばかりだった。
彼の人柄を讃えるスピーチで、会場全体が和やかな雰囲気に包まれた。誰もが納得している様子だ。
僕は、ふと思い出した。数十年前の自分の結婚式を…。
友人のみならず来賓の祝辞でも「この新婦にはもったいない」だとか、新郎の僕をいじり倒すスピーチばかりであったことを…。
結婚式のスピーチで人格の違いを思い知らされ、ただただ若き日の自分を恥じる思いであった。
*この日のメニューは洋食と和食を選択でき、隣に座っていた義母が「食べられないから」と色々分け与えてくれた。僕は喜んで頂いた…って、いい歳して、何しとんじゃい⁉
そんなわけで甥っ子の結婚式は、自分の人生を振り返る刺激を与えてくれた。
それにしても、色々と飲んだものだな…。
新婚のお二人へ
ご結婚おめでとう。素敵な式でした。
誠実さと温厚な人柄でお互いを大切にして幸せな家庭を築いて下さい。
叔父さんは大事なことに気が付くのが遅かったようです。
まさに、Such Is Life.