Such Is Life

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「海賊とよばれた男」を読んだ

「海賊とよばれた男」百田尚樹著を読んだ。

 

海賊とよばれた男 上

出光興産を一代にして巨大企業に育てた創業者出光佐三の自伝的小説。

 

新刊発行時にベストセラーとして書店を賑わせていたが、上下巻の本の厚さに手が伸びなかった。当然内容量は変わらないが文庫本化されていたので意を決して読んでみた。

 

戦前の創業から戦中戦後と苦難の時代を乗り越え、その後も石油メジャーや官僚と闘い国岡商店(出光)を育んでいく男の壮絶な人生。

そこには人間尊重の精神、社員を守り戦後の日本復興のために尽くすという揺るぎない思想が。

 

創業当初から国岡鉄蔵(出光佐三)を支えた日田重太郎、イランからの石油輸入や初の製油所建設などの話が感動を呼ぶ。これほどまでに人を動かす力のある人間がいるとは…。正直泣けた。

 

この著者の

永遠の0 (講談社文庫)

「永遠の0」も以前読んだが、物語の時代背景の考証も併せて面白く読める作品。「海賊」に「永遠」の主人公宮部が顔を出すのは作者の遊び心か。

 

ただこの著者、某国営放送局の委員もされていて作家以外のところで色々と発言される。それがあんまり…。色々知れば物申したくなるのは人間の性か。

 と言いつつ何にも知識無いのに作家のことを自分も言ってるじゃん。Such Is Life.