とある忘年会で豚肉と野菜のせいろ蒸しが出た。
締めに落ちた出汁で雑炊を作ることになったのだが、隣の席の鍋は火力が強すぎて煮詰まってしまったようだ。
「お~いっ!スープが足らんから持って来てくれ~!」
ところが、なかなかスープが運ばれて来ない…。
「さっきからスープを持って来いって言ってるだろっ!」
そうこうしているうちに、ご飯も干からびてしまったようだ…。
「あんたが早くスープを持って来ないから、ご飯もダメになっちまったじゃねえか!!ご飯も新しいのを持って来いやっ!」
などなど怒声が飛び交った。僕は日頃からその方を恰幅の良い(老)紳士であると思っていたのに。怖い…。
そして僕は、自分の前の鍋の火加減に全神経を集中した。Such Is Life.