Such Is Life

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「珈琲が呼ぶ」からの「たばこ屋の娘」

珈琲が呼ぶ

珈琲が呼ぶ 片岡義男著

珈琲好きの読書家からお借りした本。本書はコーヒーが登場する映画、音楽、喫茶店などのシーンを紹介しながら、コーヒーの魅力を語るエッセイ集。残念ながら著者と世代が違うために、紹介されている映画、音楽などは隔世の感があるが、映画「バグダッドカフェ」やスザンヌ・ベガの「Tom's Diner」など共感できるものも幾つかあり、コーヒーの香りが漂ってくるような文章を楽しませて頂いた。

 

 とりわけ僕は、松本正彦という漫画家の短編集「たばこ屋の娘」の項に興味を惹かれた。1970年代前半に描かれた漫画のようだ。そこで片岡義男は「コーヒーの味」という作品について触れている。

 

本をお返ししてしまったので、下記の文章は僕の曖昧な記憶ですが、

漫画の中で、待ち合わせをしていた男性がポルノ映画の看板を見ていると、遅れて来た女性が「やーだ! あなた これ見るつもりだったのね」「こんなん見たらコーフンしちゃうのよ」と男性をからかう。「看板見てただけだって!」と返す純情な男性に「コーフンしたらどーすんの?」「相手がいないと苦しいでしょ…ねっ…」と畳みかける女性。「ん…ん…」と戸惑う男性に「ねー1回〇〇さしてやろかー」(〇〇部はとても書けません)

他にもノスタルジックな漫画の描写を片岡義男は淡々と語っていました。

 

正直申し上げます。僕はこの文章にコーフンしました。

そして、僕は即座にamazonに注文したのです。

 

たばこ屋の娘

たばこ屋の娘 松本正彦短編集

1970年代前半に4畳半のアパートに住んでいたような人々の、うらぶれた生活が描かれている。現在では薄れてしまった人情や純情があり、切なさを感じながらも、ほっこりする漫画だった。

 

もちろんのこと、本物を見てコーフンしましたよ。蛇足ながらコーヒーの話も出て来たことをお伝えしておきます…。Such Is Life.