Such Is Life

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時空を超える旅 ルクソール エジプト紀行 vol.2

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前夜はルクソールのホテルに深夜に到着。4時間ほどの睡眠であったが、格安ツアーは休む暇を与えてくれない。早朝ホテル前の船着場からナイル川を渡って対岸(西岸)に向かう。日中の日差しはきついが、朝の川面の風は爽快だ。

 

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メムノンの巨像

新王国時代のアメンホテプ3世の座像。後の王たちによって石材として使用するために破壊されてしまった。少々残念なお姿である。

 

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王家の谷

数多くの王の墓が並ぶ谷。ツタンカーメンの墓もここで発掘されている。大半の墓は墓場泥棒に荒らされてしまったようだが、ツタンカーメンの墓は手つかずで見つけられたため、黄金のマスクなど貴重な宝飾品が残されている。ここは写真撮影が禁止されているためカメラの持ち込みも出来ない。だけど写真はある。

 

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以前のブログで紹介した通り「墓場の沙汰も金次第」ということで、賄賂を払って写真を撮ることになってしまった(スマホは持ち込み可だった)。本当は撮影する気は無かったが、門番が賄賂目当てに「写真撮れ、写真撮れ」としつこいのなんのって(土産物屋の客引きもしつこくて五月蝿い)。だからエジプト、モロッコ、インドが世界三大ウザイ国に認定されているらしい(旅人の間で)。

 

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ハトシェプスト女王葬祭殿

ハトシェプストはエジプト初の女王。葬祭殿の周囲は、何か埋蔵品が出てくるのではないかと掘りまくったようだ。あまり成果は無かったみたいだが。

 

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葬祭殿ではお祭り開催中!?

 

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実はエジプト人の現地ガイドさん。日本語堪能。お客を誘導する旗に何故か祭印。

 

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ここは1997年にイスラム原理主義過激集団により観光客を狙った無差別テロがあった場所だ。色んな意味で怖れ多い遺跡。どうか世界の平和を叶え給え。

 

そして昼食へ。

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モロヘイヤスープ

エジプト名物のスープだけど、申し訳ないが全部は飲めなかった。妙な匂いとアブラっぽさが鼻に付く。周囲も殆どの方が残されていた。人気薄な可哀想なスープであった。

 

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アエーシというこのパンがよく出てくる。ほんのり香ばしさと酸味を感じる。2枚構造で中に空洞があるので料理を挟むと食べ易い。

 

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これは何という料理か不明。どこに行っても毎回豆料理が出てくるようだ。味は語らないでおく。(味は分かりましたね?)

 

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ケバブ、チキン、ポテトとライスのプレート。調理の数量を間違えたらしく、僕を含めて3人分がかなりの時間待たされた。ウエイターを叱りつけてやって「もー食ってやるもんか!」と思ったが(実は自分の皿が来るまでカミさんの皿をつついていたが)、ケバブが旨くて完食。食い意地には勝てぬ…。

 

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カルナック神殿

カルナックの中でもアムン神殿はエジプト最大規模の遺跡。ここは見応え充分。

 

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大列柱室

この柱は見事だ。圧倒される高さと太さ。ここは感動した。よくぞこれだけの物を数千年前に建てられたものだと。奥に聳えるオベリスクも立派だ。

 

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太さを測りましょうということで手を繋ぐ。10人でした。

 

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オベリスクを倒すような行為は固く禁じられています。

 

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ルクソール神殿

パリのコンコルド広場にあるオベリスクは、ここに2本あった内の1本をナポレオンが持ち帰った(盗んだ)物。フランスはお返しに時計を贈ったらしいが(カイロのモハメッド・アリモスクにある)、初めから壊れていて今まで一度も動いたことがないそうな。略奪のエクスキューズにしては、情けないんじゃないのフランスさん。

 

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正直言っちゃうと、カルナック神殿を見た後ではこちらは少々見劣りが…。

 

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壁画の意味もガイドさんの説明を聞くと「へ~~っっっ」となるが、記憶で・き・な・い…。壁画にまつわる神話や伝説もなかなかの浪漫があるのですがね。

 

ルクソールでこれらの遺跡を観光後、バスにてアスワンへ移動。これが5時間半の長旅。バスでは余り寝られない僕には、ハッキリ言ってキツイ。車窓から単調な景色を眺めながら、暇潰しに音楽聴いて煎餅をボリボリ…。隣で寝ている何処でも寝られる人が羨ましい。アスワンにヘトヘトになって到着。Such Is Life.

 

時空を超える旅 カイロ到着 エジプト紀行 vol.1

始まりは新聞に掲載されていた「エジプト7日間9万円」の広告だった。

かねてより「エジプトに行きたい」と言い続けていたカミさんの希望もあり、格安と思えるツアーに飛びついた。テロ事件発生以降、観光客が激減しているというエジプト事情から打ち出された破格のツアーだろう。体験後もあの行程が9万円に収まるからくりが分からないほどだ。

 

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写真を振り返って見てみると色彩が単調である。建造物の大半が茶色だ。エジプトが石で創られた文化であり、年間総雨量が30mlという小雨の乾燥地帯では、全ての物が埃にまみれて赤茶けて見える。そんな訳でこれから紹介させて頂く遺跡や建物の写真は、その歴史的価値を考慮しなければ、どれを取っても代わり映えのしない風景に映るかも知れない。また歴史的な解説は、僕の浅学では役には立たないので遠慮させて頂くことにする。興味のある方は吉村作治先生の著書を購入されることをお勧めします。かような事情をお含み置き頂いて、エジプト紀行をご覧頂けたら幸いです。

 

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コシャリ

成田からの長旅を終えてカイロ到着後に昼食を。今回の紀行文はツアーの時系列に沿って進めさせて頂くので先ずは食事から。コシャリはエジプトの代表的な国民食。パスタとレンズ豆、ヒヨコ豆を混ぜトマトソースをかけた物。フライドオニオンがトッピングされている。酢と辛味ソースをかけて頂くが、至って普通の味。逆に物足りなさを感じて途中で飽きてしまった。

 

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レストランで働いていた若者たち。エジプトの子供たちは喜んで写真に収まってくれる。素敵な笑顔だ。でも食事を終えて外に出たら、おねだりしてきたけどね。

 

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モハメド・アリモスク (1857年完成)

 

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内装も豪華で、天井も瀟洒。宗教の崇高なパワーを感じる。これらの写真を撮るために(モスクなので)帽子を床に置いておいたら、気がついた時には持って行かれてしまっていた。僕がいけないのだが、日差しの強い大地で初日から帽子を失ったのは厳しかった。(これ以上の髪の毛の喪失は許されないので、その後は手拭いを頭に巻いていた)

 

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カイロ考古学博物館

 

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カフラー像

 

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パピルス船に乗るツタンカーメン王像

他にも歴史的価値のある遺品が無尽蔵に展示されているが、何と言ってもツタンカーメンの黄金のマスクや棺が圧巻だ。残念ながらそのブースは撮影禁止となっている。その精緻な細工や華美な装飾は、とても3千年以上も前の物とは思えない輝きを放っている。必見の価値有り。

 

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初日の夕食はターメイヤ。写真奥の緑のボール状の物。ターメイヤはそら豆のコロッケ。これはかなり塩辛かった。イスラームは原則禁酒。幾つかのレストランは酒を注文出来たが、夕食でビールを飲めないのは辛い。

 

食後は再びカイロ空港に戻り、深夜の便でルクソールへ移動。ツアーは格安だが時間の余裕は与えてくれない。添乗員の指示に従って奴隷のように付いていかなければならない。ベッドに潜り込めたのは深夜2時。(酒を飲んだり余計なことをしていたせいもあるが)そして、早朝6時にモーニングコールが鳴り響いた時は「ここは何処?俺は何でここにいるの?」状態だった。エジプトの主たる名所を7日間(現地実質4日半)で巡る旅は超ハードだ。それでも、3千年、4千年そして5千年前のエジプトに出逢えるのかと思うと、気持ちは前へ進めと駆り立てられる。疲れたなんて言ってはいられない。Such Is Life.

 

先生との邂逅

朝型人間に退化した僕であるが、たまには夜の街へ出掛けてみようと

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こちらのお店へお邪魔した。と言っても7時過ぎの宵の口だ。

 

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マスターが見繕ってくれる洒落たカクテルをチビリチビリと飲りながら、マスターとの知的会話(二人はそう思っている)を愉しんだ。そろそろ就寝時間(9時過ぎ頃だったかな)が迫ってきたのでチェックを頼むと来客が。

 

そのお客さんは、3千人の聴衆の前で講演をされる高名な先生であった。久し振りの邂逅である。先生は静岡での講演の終了後「しぞーかおでん」(静岡おでんを地元ではそう発音する)で一杯飲られてご機嫌で浜松に戻られたという。少しの間だけ先生の有難いお話をお聞きして帰ることにした。先生は最近危険な山登り(写真を見る限りただの丘登り)にチャレンジしたり、梅林を訪れて酒を煽っておられるらしい。

 

そして…

「早く最終のバスに乗って帰れよ」

「今日はタクシーに乗って帰る」

「もうあんたに出す酒は無い」

「なんで出してくれんの?」

これはこのとあるバーで不定期に開催される「タ〇ラ〇ラン劇場」である。

 

見とれてしまった。気が付けば11時半だ。ミイラ取りがミイラ…。Such Is Life.

 

関連の無い話ですが、中京ゴルフ倶楽部とエジプト人ゴルファー

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中京ゴルフ倶楽部石野コース (愛知県豊田市芳友町)

ゴルフ仲間のおっさんが、女子プロゴルフツアー「中京レディースオープン」が開催されるこのコースでプレイしたいと言い出して遠征することに。(逃げられてはいけないので、随分前から念押しされていたなあ)

 

このところの僕のゴルフは絶不調。練習場でもイジられナジられオモチャにされる始末だ。スコアが悪いのは流せるが、どうやらゴルフへの情熱も無くなってきたようで、遅かれ早かれゴルフをやめてしまうのだろうと思っている。そろそろ潮時かと…。

 

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コースは名門らしく戦略的なレイアウトであったが、食事の方は残念ながら…。(そもそもゴルフ場で食事はしたくない向きである。高いし、〇〇いし)ゴルフを楽しめない僕にとっては慰めにもならなかった。それはそれは辛い一日であった。(遊びに行ってこんなこと言っていたら罰が当たりそうだけど)

 

そんな自分のゴルフのつまらない話はさておき、エジプトで飛び出たゴルフのお話を。

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ツアー中に土産物店に立ち寄った時、興味が無いので店外でブラブラしていると、このおっさんが話しかけてきた。

 

(以下英語での会話)

「日本人か?プロゴルファーの青木功を知っているか?」

「ええ…」

「青木が1983年のハワイアンオープンで優勝した時、俺は4位だったんだぜ」

「え~っ!本当?」

「そうだ。青木が最終ホールでチップインして優勝したから俺は4位になったんだ」

「そうです。青木は最終ホールでイーグルを取りましたね。だけど本当?」

「知ってるのか?あの頃は俺もスリムで髪の毛も沢山あったがね。ハッハッハッ」

「お名前伺ってもいいですか?」

「おお、ADEL、アデルだよ」

 

エジプト人得意のハッタリだと思ったが、大会の年度も最終ホールのイーグルも話が合っている。おまけにエジプト人にしては癖の無い英語を喋っている。う~ん?

しかし、多分嘘だろうな。あの頃エジプト人のプロゴルファーが居たとは思えないし。でもそんなエジプト人の胡散臭さは嫌いじゃない。調子に乗せてやるのもご愛嬌ということで、「一緒に写真撮って下さいな」でパチリ。握手を交わして「サンキュー、バイバ~イ!」でも、絶対作り話だと思っている。いや、寧ろ作り話であって欲しい。その方が楽しいじゃないか。だってエジプト人は嘘つきなんだから。(悪意は無いのは分かっている)

 

後からネットで色々調べてみたが、プロゴルファーアデルのことはヒットするに至らなかった。どなたかこのおっさんのことを知っていたら教えて下さい。Such Is Life.

 

発掘品

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エジプトにはお土産として買うべき物は特に見当たらない。ピラミッドやラクダの置物なんぞは元々興味が無いし、ガイド曰く「綺麗な置物は中国製です」ということだ。

 

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アスワンという所にあるイシス神殿へは船に乗って向かう。その船着場には怪しい物売りがわんさかと屯している。ほらほら手にラクダの置物(多分中国製)持っているでしょう。それでもこの写真に写っているのは、まともな部類だ。

 

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そんなしょーもない土産物の中で見つけたのは古くて小さなアラジンポットだ。

 

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ノズルには穴が空いている。要するにガラクタである。それでも僕はアンティークとまではいかなくとも緑青を帯びた銅製のポットに愛着を感じ買ってみようと思った。

 

僕「いくらだ?」

店「40ドル!」

僕(こんなガラクタが5,000円近くもするわけないだろう…インチキ野郎め!)

店「いくらなら買う?」

僕「5ドル」

店「無理、無理。35ドルなら売る」

僕(話にならないので振り返って船着場の出口に足早に向かう)

店(追っかけて来て)「30ドル~!」

僕(知らんぷり)

店「20ドル~!!」

僕「要らね~!」

店「15ドル~!!!」

僕「5ドルにしろ!」

*このやり取りを繰り返し桟橋の出口の寸前で店員が背後から大声で叫ぶ。

店「旦那~!6ドルにするからさあ~!!」

僕(おもむろに振り向き「6ドル、OK!」こっちへ来いと手招きをする)

 

40ドルから6ドルへ値引き成功。というよりエジプト人の言い張る値段は全て出鱈目。これを値切るのが買い物の楽しみでもある。この桟橋があと50メートル長ければ値段は3ドルになったことであろう。

 

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さて、そんなエジプトの土産物事情であるが、おかしな物を欲しがっておられる方がいらっしゃる。それは Frankincence 乳香(にゅうこう)というエジプトの香らしい。 

なんで帰国前に言ってくれなかったのだろう。現地で買う物無くて手持ち無沙汰だったのに…。でも、がっかりしないで頂きたい。そんなブロガーさんには「お腹が痛くなりそうな品物」を用意させて頂きましたから。乞うご期待!Such Is Life.

 

鰤大根

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家族全員魚好きの我が家で、寒い季節にたまに食卓に上がる「鰤大根」

甘辛く煮られた鰤のアラをちびちびとつつきながらの晩酌は乙だ。

 

…? 今日は何かが足りない。あれっ!大根が入っていない。スーパーで確かに大根を買ったはずなのに。

 

「お~い、大根が入っていないんだけど」

「あ~、大根入れるの忘れたあ~」とカミさん。

これからこういうことが増えていくのだろう。心配だが仕方が無い。

 

大根はいいけど、鰤を入れるのは忘れないでいて欲しい。Such Is Life.