酒場に通うようになって30数年。様々な店に出入りさせて頂いてきた。
「あなたにとって、素敵な酒場ってどんなところですか?」
そんな問には、こう答える。
「酔客を相手に慈愛に満ちた酒でもてなし、絶妙なタイミングでエスプリを効かせる店主の居る酒場でございます」
ー大人の酒
ストレスが纏わり付いてくる日常を過ごす大人は時には酒量が過ぎることもある。
そんな時、客の酒量を測り「酔いを醒ましてくれる酒」をさりげなくカウンターに差し出す酒場。そんな酒場はないだろうか…。
大切なのは大人だって「飲み過ぎたくて飲んでいるのではない」こと。
「酒とは飲んでいる時には飲み足らず、飲み終えた時には必ず飲み過ぎている飲料である」(内田樹)こんなアフォリズムもあるぐらいだ。
分かってはいるけど忘れてしまうのが半人前。
半人前は一人前になるために酒を飲んでいるのだから…。
そんな「楽しみ」を大切にしたい。
…店も客も。
「そう、バーカウンターの幅は、守られなければならない」と店主が言う。
次に訪れる時にはメジャーを持参することにする。Such Is Life.