いりかま （浜松市中区砂山町）
夜勤が続く友人の枡太は、一般市民が酒を楽しむ時間帯には飲むことが出来ない。すると、「早い時間帯から飲める店を見つけたから行きたい！」と懇願するではないか…。
こちらの店は、11～14時と15：30～20時という開店時間だ。確かに夜勤の出勤前に飲むことができる（出勤前に飲んでいいのか？）。
といったって、こちらは一般市民だ。そんな早い時間から付き合ってくれる物好きがいるのか心配したが…
…いるもんだな、物好きっていうか酒好きが。酒場での通称、ねーさんと呑ん呑んが参加してくれた。
こちらの店は、元々さつま揚げや総菜を作っていたお店だったらしいが、再開発の移転に絡み現在の業態に変わられたらしい。
カウンターにおでんや焼き鳥、刺身にもつ煮などの総菜が並べられていて、選んで注文すると席まで持って来てくれるというスタイルだ。
これが一皿、300円とか350円で楽しめる。
勿論古くから総菜屋さんを営まれていたお店であるからして、味の方は言うまでも無い。ここは細い路地を入った目立たない場所で、隠れ家的な居酒屋さん。世間の目を忍んで昼間から飲むのには好立地だ。
そして気兼ねの要らないアットホームな雰囲気で、明るい内から飲んでも後ろめたさは感じない（真っ当な人間なら感じるべきかも知れないが）。枡太はビールの後にワインをボトルで注文していた。
そして枡太が目を付けていたのがコレ。牛すじカレーだ。トロトロに煮込まれた牛すじが沢山入っていて、味わい深いカレーだ。
カレーをつまみにしてハイボールを飲むのも、これまた乙なもんだ。枡太の要望で早い時間からの酒盛りになったけど、参加者は心地の良い夕刻を過ごした。
店を後にして、未だ日の暮れぬ街をほろ酔い気分で歩いていると「甘いものも食べたいでしょ！」と枡太が言い出した。ケーキを平らげた枡太は、渋々と長い夜勤に入ったのだった…。Such Is Life.
